ブランディングは外にも内にも必要

企業、個人にかかわらず、ブランディングは「対外的な要素」だけではなく「対内的な要素」が必要です。


このどちらが欠けていても、「自分の内なる考え、伝えたいこと、貢献できる価値」を、わかりやすく示していくことはできません。


今回はこの「対外的」「対内的」それぞれのブランディングの概要についてご紹介していきます。

対外的要素:アウターブランディング


対外的な要素、活動は「アウターブランディング」と呼ばれます。


ホームページやロゴ、商品パッケージやデザインを用いて、自分以外のまわりに対して視覚的に見えるように情報発信していくものです。


「A社は○○を扱っている会社」という事実や、
「Bさんは白とブルーのイメージカラー」という印象付けに当たります。


ですが、このような事実や印象付けだけでは「自分の想い、自分らしさ」はなかなか伝わりにくいものです。


そこで必要になるのが「インナーブランディング」です。

対内的要素:インナーブランディング


対内的な要素、活動は「インナーブランディング」と呼ばれます。

一般的には企業へのブランディングで使われることが多く、「社内全体や従業員へ対して行う、企業理念や行動指針を浸透していく活動」になります。

個人の場合は自分ひとりですので、誰かに対してではなく「自分自身へ浸透していく」「自分らしさの再確認・意識付け」といった感じになります。


「私はこういう想いで活動している」「このような人(社会)の役に立ちたい」といった考えを自分自身で確認し、実現していくための行動となるものです。

これらは明文化、つまりわかりやすく文章として明確にしておくことで、ブレることなく共通の認識を持つことができます。


企業の場合、軸となる企業理念や行動指針を自分自身で一から考えていくことは少ないと思いますが、
個人の場合はまず、インナーブランディングで「自分らしさとは何か」を自ら考えて明確にし、この軸がブレないようにしていくことが大切です。


ここで明確にされた「自分らしさ」を表現していくのがアウターブランディングへと繋がりますので、
インナーブランディング無くして効果的なアウターブランディングを行うことはできません。


デザインイメージ先行で中身がないブランディングは、パッと見た感じは素敵に見えるかもしれません。
ですが、興味を持ってさらに知りたいと思っても、それを知るための情報が十分ではありません。


だから響かない、どこにでもある、他と一緒に見えてしまうのだと思います。

インナーブランディングの成功事例


このインナーブランディングで成果を上げている企業として有名なのは、ディズニーランドや無印良品などではないでしょうか。


そのような成功企業の中でも、私が個人的に「すばらしい」と感じた企業は、リッツ・カールトンです。

もう15年も前に出版された書籍「リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間」は、26万部を超える大ベストセラーで、
いまも多くの企業の信条・行動指針などに関するお手本とされています。

クレドがもたらす効果


「クレド」とは「信条・行動指針・価値観」と訳されることが多い、企業へのインナーブランディングのひとつです。


ザ・リッツ・カールトン・ホテルの日本支社長は書籍の中で、ホテル従業員への業務をマニュアル化して押し付けるのではなく、
クレドとして従業員自らが心から納得しながら業務にあたっていることが書かれています。


長くなるので書籍の詳細は割愛しますが、最初に私がこの本を読んだ時、とても感動し、メモを取り、何度も読み返したのを覚えています。


その後ブランディングを学ぶようになってから、この「クレド」が「インナーブランディング」だと知ったときに、ものすごくしっくりと納得しました。


個人の場合は、ひとりなので「クレドで共有」ではありませんが、「自分らしく、想いを持って、このような人の役に立ちたい」この信念を行動指針として持ち続けて行動する点では、企業と変わらないと思います。

今回のまとめ


いかがでしたか?
今回の内容をまとめると、

アウターブランディングは、まわりに対するイメージ発信

インナーブランディングは、自分に対する意識付け・再確認

インナーブランディングで「自分らしさ」を明確にして「クレド(行動指針)」とする

となります。


前回、今回と続けて「インナーブランディングの重要性」についてご紹介してきましたが、もちろんアウターブランディングも必要不可欠な要素です。


次回は、「アウターブランディングの役割」ついてご紹介していきたいと思います。